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「Aion 2」,名作MMORPGの続編がついに登場。進化したアクションベースの戦闘システムをひっさげて2026年にサービス開始[gamescom]
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印刷2025/08/21 16:45

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「Aion 2」,名作MMORPGの続編がついに登場。進化したアクションベースの戦闘システムをひっさげて2026年にサービス開始[gamescom]

 ドイツ・ケルンで開催中のgamescom 2025で,NCSOFTがプレゼンテーションを行い,MMORPG「Aion 2」を紹介した。2008年に革新的な空中戦闘システムで話題を呼んだ「Aion」の正統続編である本作は,Unreal Engine 5を採用し,オリジナル版の36倍という圧倒的なスケールの世界を実現。韓国と台湾では2025年秋,北米・ヨーロッパを含むグローバル市場では2026年のサービス開始を予定している。

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 「Aion 2」の舞台は,初代から200年後の世界だ。かつて天族(Elyos)と魔族(Asmodians)を隔てていた巨大な「Aionの塔」は崩壊し,神の加護を受けた戦士「デーヴァ(Daevas)」たちも力を失った。しかし,2つの種族の永遠の戦いは終わることなく続いている。

 世界設定の根幹は初代を踏襲しているが,その表現力は飛躍的に向上した。Unreal Engine 5によって描かれる世界は,初代の36倍という広大さを誇り,陸・海・空のシームレスな探索が可能になっている。NCSOFTが誇る最新技術を惜しみなく投入した本作は,現世代のMMORPGの中でも屈指のビジュアル表現を実現しているという。

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 開発チームは,「Aion」が持っていた独自性を現代的に再構築することに注力した。特に初代で革命的と言われた空中戦闘システムは,より自由度が高く,ダイナミックな動きが可能になるよう大幅に改良されている。プレイヤーは翼を広げて空を舞い,立体的な戦闘を繰り広げられる。この「空中ゲームプレイ」こそが,数多くのMMORPGの中で「Aion」シリーズが独自の地位を築いた最大の要因であり,続編でもその魅力は健在だ。

 「Aion 2」における最も大きな変化の一つが,戦闘システムの刷新である。初代の戦闘システムも当時としては洗練されていたが,本作ではより現代的な「アクションベースの戦闘」へと大幅にアップグレードされた。

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 特筆すべきは,オートコンバットから手動操作重視のシステムへの転換だ。近年のMMORPGではモバイル展開を意識してオート機能が充実する傾向にあるが,「Aion 2」はあえて逆の道を選んだという。プレイヤーの技術と判断が戦闘の勝敗を分ける,より競技性の高いシステムを目指している。

 また,初代でも重要だった背後からの攻撃によるアドバンテージが,本作でも重要な要素として強調されている。敵の背後から攻撃することで追加ダメージやクリティカル率の上昇が期待でき,位置取りの重要性が増した。これにより,単純な火力の競い合いではなく,戦術的な立ち回りが求められる戦闘が実現されるという。

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 スキル獲得においても,開発チームの哲学が反映されている。昨今のオンラインゲームで問題視されることの多い「ガチャ」による獲得ではなく,プレイを通じて着実に成長できる「獲得型のゲームプレイ」を採用。プレイヤーの努力が確実に報われるシステムとなっている。

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 サービス開始時には,8つのクラスが実装される予定だ。それぞれに明確な役割と特徴があり,プレイスタイルに応じて選択できる。

・アサシン(Assassin):ステルス能力をいかした奇襲攻撃を得意とする近接DPSクラスだ。背面からの攻撃によるアドンバテージが最もあり,素早い立ち回りで敵を翻弄する

・チャンター(Chanter):回復とバフを併せ持つハイブリッドサポートクラス。前線で戦いながら味方を支援できる,器用な立ち回りが可能だ

・クレリック(Cleric):グループの生命線となるヒーラー専門職。強力な回復魔法と防御バフで,パーティの安定性を支える

・グラディエーター(Gladiator):範囲攻撃とライフスティール能力を持つサブタンク。攻撃的なタンクとして,敵の注意を引きつけながらダメージも与えられる

・レンジャー(Ranger):弓を使った精密な遠距離攻撃を得意とする。高い機動力をいかし,距離を保ちながら継続的なダメージを与える

・ソーサラー(Sorcerer):強大な魔法で広範囲に破壊的なダメージを与える純粋な魔法DPS。詠唱時間と引き換えに,圧倒的な火力を誇る

・スピリットマスター(Spiritmaster):精霊を召喚して戦うペットクラス。ソロプレイに適しており,状況に応じて異なる精霊を使い分ける戦術性が魅力

・テンプラー(Templar):盾と重装備で身を固めた伝統的なメインタンク。高い防御力と豊富な防御スキルで,最前線で仲間を守る

 これらのクラスは,初代「Aion」のクラス構成を基本としながらも,新しい戦闘システムに合わせて再設計されているという。各クラスの個性がより明確になり,パーティプレイにおける役割分担の重要性が増した。

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 「Aion 2」は,PvEとPvPの両方に力を入れている。PvEコンテンツとしては,ソロで挑戦できるダンジョンから,4人用/8人用の協力型ダンジョンまで幅広く用意される。また,フィールド上で突発的に発生するダイナミックイベントも実装され,探索の楽しみが増えてたそうだ。

 PvPにおいては,天族と魔族の派閥対立を軸とした大規模戦闘が健在だ。さらに「RvR(Race VS Race)」と呼ばれる種族間戦争も実装され,マッチメイキングシステムによる公平な対戦環境も整備される。特に注目すべきは「次元侵略イベント」で,敵対種族の領域に侵入して行う特殊なPvPコンテンツとなっている。

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 初代「Aion」の魅力の一つは,PvEとPvPが自然に融合した「PvPvE」というコンセプトだった。「Aion 2」でもこの思想は受け継がれ,より洗練された形で実装される。たとえば,重要なPvEコンテンツの最中に敵対勢力が乱入してくる可能性があり,常に緊張感のあるプレイが楽しめるそうだ。

 「Aion」シリーズのもう一つの特徴といえば,圧倒的に自由度の高いキャラクターカスタマイズである。「Aion 2」では,200以上の項目を細かく調整できるという。顔のパーツはもちろん,体型や肌の質感まで,プレイヤーの理想とするキャラクターを作り上げられる。

 魔族のデザインは大幅に見直され,より洗練された魅力的な外見になったという。初代では天族に比べてやや不気味な印象が強かった魔族だが,本作ではより多様な美的感覚に対応したカスタマイズが可能になっている。

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 このような細部へのこだわりは,MMORPGにおけるロールプレイの重要性を理解している開発チームならではのものだ。プレイヤーが長時間を共にするキャラクターへの愛着を深めることで,ゲーム世界への没入感も高まるという考えがベースになっているという。

 「Aion 2」は,PCとモバイルの両プラットフォームで展開される予定だが,開発の主軸はあくまでPCに置かれている。これは,本作が目指す高品質なグラフィックスと,複雑なアクション性を持つ戦闘システムを最大限にいかすための判断だという。

 最近のMMORPG市場では,モバイルファーストの開発が主流となりつつあるが,NCSOFTはあえて伝統的なPC向けMMORPGの開発手法を選んだ。これは,初代「Aion」のファンが求めているものを理解したうえでの決断だろう。もちろん,モバイル版も単なる移植ではなく,プラットフォームの特性に合わせた最適化が施されるという。

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 振り返ってみれば,2008年の「Aion」登場は,当時のMMORPG市場に大きなインパクトを与えた。「World of Warcraft」が世界を席巻していた時代に,韓国産MMORPGとして独自の地位を確立し,特にアジア市場ではかなりの人気を誇った。美麗なグラフィックス,独創的な空中戦闘,そして天族と魔族の対立という明確な世界観は,多くのプレイヤーを魅了した。

 しかし,その後のMMORPG市場は大きく変化した。基本プレイ無料のビジネスモデルが主流となり,モバイルゲームの台頭,そしてバトルロイヤルやMOBAといった新ジャンルの登場により,伝統的なMMORPGは苦戦を強いられている。

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 そんな中での「Aion 2」の登場は,NCSOFTがMMORPGというジャンルの可能性をまだ信じていることの表れだろう。Unreal Engine 5による次世代のビジュアル表現,アクション性を高めた戦闘システム,そして初代の良さを継承しながらも現代的にアレンジされたゲームデザイン。これらは,停滞気味といわれるMMORPG市場に新たな風を吹き込む可能性を秘めている。

 開発を率いる人物が,初代「Aion」の開発メンバーであり,一度NCSOFTを離れたあとに再び戻ってきたという経歴も興味深い。外の世界で得た経験と,「Aion」への深い理解を併せ持つ彼のリーダーシップのもと,どのような作品が生まれるのかが注目される。

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 今後,クローズドベータテストなどを通じて,より詳細な情報が明らかになっていくだろう。復活する「Aion」の世界が,現代のゲーマーたちにどのように受け入れられるのか。伝統的なMMORPGの復権となるのか,それとも新たな進化の形を示すのか。「Aion 2」の挑戦から目が離せない。

「AION2」公式サイト

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