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10年の輝きを,今ここに。「あんさんぶるスターズ!! 10周年展示会 Bright me up!!」レポート。制作陣が語るその裏側とこだわりも
2026年3月19日から3月31日まで,池袋・サンシャイン展示ホールで「あんさんぶるスターズ!! 10周年展示会 Bright me up!!」が行われた。この展示会は,サービス開始10周年を記念し,アイドルたちのこれまでの歩みをたどるものだ。これまでの歴史を総括しつつも,未来への期待を抱かせるような,比類なきスケール感に終始圧倒された。
本稿では,展示会の様子をレポートするとともに,本展示会を手がけた制作陣へのメールインタビューもお届けする。会場内の写真は限られた枚数となるが,ご了承いただきたい。
※本記事の写真はオフィシャル提供のものを使用しています
転校生・プロデューサーたちを魅了してきたアートの数々
アイドルたちとの出会いで振り返る10年間の軌跡
展示会に足を踏み入れた転校生・プロデューサーたちを出迎えたのは,「Opening reception」のコーナーだ。縦幅だけでもゆうに2mを超える巨大な記念ビジュアルの傍らには,コンテンツディレクターからの興味深いコメントが掲示されていた。
全アイドルのいきいきとした表情が並ぶ先には,宇宙空間に凛とたたずむ惑星のように★5カードが散りばめられた空間「5 STAR's installation -ground-」が続く。神秘的なレイアウトによってイラストの美しさが際立ち,これまでの思い出が効果的に演出されていた。
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次に現れたのは,巨大なスクリーンに圧倒される部屋「meeting for the "FIRST TIME"」だ。「アイドルたちとの出会い」をテーマにした映像鑑賞のシアターエリアということで,懐かしい瞬間をドラマティックな演出で楽しめる。
考えてみると,「あらためてアイドルたちとの出会いを振り返る」という機会は,あまりないかもしれない。自分の背丈の何倍もの大画面と迫りくるボイスで,出会いの瞬間を再び楽しめるのは,非常にぜいたくなことだ。
なお,この映像は来場時に1度のみ観賞できるものだったが,次の部屋「リフレインルーム」では,別環境ではあるものの,同じ映像を楽しめるよう配慮されていた。
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さて,次のエリアは「5 STAR’s installation -sky-」だ。ここも★5カードの展示エリアだが,「ground」とは異なり,星々の世界をイメージしたデザインとなっている。
部屋の境界すら見失いそうなほど煌びやかな空間では,つり下げられたライトが流れ星のように上下する演出や,LEDパネルで彩られた足元の装飾が,まるで銀河を歩いているような錯覚を楽しませてくれる。
アイドルたちという輝く星を見つめる環境として,これ以上ないぜいたくさだ。お気に入りの1枚を星々のなかから探し,ひとつひとつの星に思い出を重ねるという,ロマンティックなひとときを堪能できた。
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入口のある展示ホール4階からエスカレーターを下り,3階へ。MVの映るモニターのアーチをくぐったその先には,ジャケットアートがずらりと展示され,楽曲に関する映像や,作詞・作曲家陣をはじめとしたクリエイターからのメッセージが並ぶ。
ここに広がるのは,音楽に特化したエリア「ES music room」だ。音楽プロデューサー・桑原 聖氏のコメントなどにも表れていたが,これらの素晴らしい楽曲が生み出されるまでの情熱,そしてこだわりが伝わる内容は,見応えも読み応えもたっぷりだった。
音楽に関する展示を楽しんだあと,次に足を踏み入れたのは「Dresses of “Symphony”」,スタフォニの全キャスト衣装を展示する空間だ。
約250着にものぼる衣装の数々は,まさに圧巻のひと言に尽きる。
普段,ステージ衣装を至近距離で見る機会はなかなかないだけに,ここまで多くの衣装を集めた空間の凄みに言葉を失ってしまった。細部の装飾にまでいっさい妥協のない手仕事や,アイドルの衣装を現実のキャスト用に落とし込むアレンジの妙を追っていくと,思わず時間を忘れてしまう。
また,ブーツの裏側にキャストの名札が貼られているといった,慌ただしい舞台裏の息遣いが垣間見える部分からは,ライブ当時のパフォーマンスがよみがえるような臨場感も伝わってきた。
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「ES Fan ThanX archive」では,ESファン感謝祭で公開されていた一部オブジェが再展示され,Trickstar,Crazy:B,2wink,Valkyrieなどの展示系企画で飾られたアイテムを中心に見ることができた。
各ユニットの感謝祭企画に参加できなかった転校生・プロデューサーにとって再び鑑賞できる機会が訪れたうれしさはもちろん,オブジェが一堂に会することで点と点が結びつき,ひとつの大きな物語として立ち現れたように感じられた。
そして,細部にまで宿る制作陣の執念を突きつけられたような,不思議な高揚感にも包まれた。
続いて,総勢60人を超えるキャスト陣からのお祝い色紙が展示された「Voice Actor Ensemble!!」のコーナーへ。アイドルに魂を吹き込み,共に歩んできたキャストのみなさんの筆跡に思いをはせたあとは,フィナーレを飾るエリア「Message for “YOU”」へと足を進める。
ユニットごとのブースには指向性スピーカーが設置されていて,ユニットをイメージしたダイナミックなオブジェの前に立つと,アイドル一人ひとりからのメッセージが自分だけに届いているように聞こえるのだ。多くの人が訪れる展示会のなかにありながら,じっくりとアイドルの言葉に耳を傾けられる工夫が施されたブースだった。
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すべての展示を堪能したあと,出口に向かう「Ending path」へ。ゆうに10mを超える通路の両側には,びっしりとスチルイラストが展示されていた。アイドルたちに見送られ,展示の余韻に浸りながら出口へと歩き出す。
その長い道は,積み重なった時間の証明だ。壁を埋め尽くすアイドルたちの輝きは,これまで歩んできた軌跡の数であり,同時に「次の一歩」への期待を抱かせる圧倒的な熱量を持っている。
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これほどまでにたくさんのアイドルの姿が形づくられ,これからまた,新しいページがつづられていく。「あんさんぶるスターズ!!」の未来が,この光景の先に確かに続いているのだと感じられた展示会だった。
制作陣が語る,「Bright me up!!」に込めた思い
最後に,本展示会の制作陣に実施したメールインタビューを掲載する。10周年展示会「Bright me up!!」に込めた思いや,空間演出のこだわりについて,あんスタ外部施策ディレクターH.A.氏にうかがった。
――展示会全体の核となった考え方,コンセプトについて教えてください。
H.A.氏:
「転校生,プロデューサーの皆さんと築いてきた歴史,この10年を振り返れる場をつくる」ということをテーマに,企画をスタートしました。
すべての展示が,皆さんの思い出を呼び起こすための空間,媒介となるような内容にしたいと考えていたため,作品世界に集中できるよう,イマーシブな空間設計が全エリア共通のコンセプトとなりました。一定の評価はいただけていたようで安心しています。
――「あんさんぶるスターズ!!」の膨大な歴史のなかから,展示内容を決定する際,どのような基準を大切にされたのでしょうか。
H.A.氏:
上記テーマ・コンセプトから,今回はイラストを軸にするということは早めに決めていました。アイドルたちとの接点として強く印象に残るのはやはりイラストです。
それがすべての思い出に対する栞になってくれていると考え,イラストを出発地点としたうえで,皆さんにそれぞれで,さまざまなストーリーやアイドルたちとの会話を思い還してもらうことがベストと考えました。
――壮大なスケールの会場設営となりましたが,企画立ち上げから実際の準備まで,どれくらいの期間をかけて進められたのでしょうか。
H.A.氏:
展示会単体ではなく,フェス全体のことにはなりますが,最初期の資料日付は「2024年1月」になっていました。
もちろん具体を詰めていく段階はもっとあとになるのですが,同時期での進行となる「ESファン感謝祭」の各ユニット施策も自分が制作していくことは決まっていたので「かなり前倒しで動く必要がある」と考えていたのは覚えています。
――企画から開催に至るまでの過程で,もっとも頭を悩ませた課題や「壁」は何でしたか。
H.A.氏:
企画面はかなりスムーズに(少なくとも自分のなかでは)整理ができていたので,そういった面では大きな壁はなかったように思います。ただあえて言うなら,やはり物量が多いがゆえの苦労はありました。
フェス全体を含めて,たとえば「街中あんさんぶる」の広告ひとつにしても,使用イラストや配置などまで細かく指定をしていたので,どうしても時間がかかりました。また,これだけの物量をもった企画たちを予算内で作り切るための取捨選択や内容調整も難しかったところです。
そしてそれらを「ESファン感謝祭」「スタフォニ4th」「スタライ10th」など大規模案件が重なるなか,並行してスケジュール管理していくのも,なかなか痺れる状況だったかとは思います。
――今回の展示会のなかで,こだわったポイントはどこでしょうか。
H.A.氏:
もちろんすべて,かなり細かくこだわったのですが,自分のポリシーが強く出た部分としては「導線設計」と「音響」だったかと思います。
前者では,鑑賞体験を最大化させるための演出を心がけました。通路にあえて不要な壁や曲がり角をつくることで視界をコントロールし,次の展示エリアが「見え始めるポイント」「その際の見え方」を意識的に設計するなどです。もちろん混雑面もケアできるようなつくりも意識しています。
後者では,ダイナミックな体験となるよう音は極力大きく聞こえるようにしつつも,別エリアの音が不愉快なかたちで混ざらないようにすることを意識しています。そのためスピーカー設置位置もそうですし,1つ1つのスピーカー音量は下げながら台数を増やして補うなどをしています。これは会場の電力容量ギリギリまで使って対応しました。
――展示会の企画準備から開催期間中までを通して,特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
H.A.氏:
これは間違いなく開催初日で「お客さんを迎えられた時」です。初日は開場後も照明の当たりや,音響の微調整をしていたのですべてのエリアを高頻度で巡回していたのですが,観覧される皆さんが喜んでくれている姿はとても嬉しかったです。
――10年分の資料を整理し,1つの展示会として構成していくなかで,あらためて発見した「あんさんぶるスターズ!!」の魅力はありましたか。
H.A.氏:
発見ではないのですが,あらためて大勢の方々から愛をいただいている作品だと実感しました。
応援してくれている皆さんからの気持ちはもちろんそうですし,一緒に作品づくりをしてくださっている関係各社,キャストの皆さんなど作り手側からの気持ちもそうです。
この展示会もたくさんの愛が集まってかたちにできました。奇跡のような作品だなと,本当にそう思います。
――実際に来場者を迎えてみて,当初想定していた反応との違いや,印象に残っている来場者の声があればお聞かせください。
H.A.氏:
フェス全体で裏テーマにしていたことが「あんスタランドを作る」だったのですが,SNSなどでお客さんからも「池袋があんスタランドだった」というような感想があがっていたのは嬉しかったですね。
このテーマは特にどこでも言っていなかったので,ちゃんと伝わったことに安心したとともに,強く印象に残りました。
――特に来場者の滞在時間が長かった展示エリアや,反響の大きかった展示物があれば教えてください。
H.A.氏:
「5 STAR's installation」の2エリアは,スペースに対して滞在時間が特に長かったように思います。このエリアで撮影された写真は,皆さんがカメラを構える位置や目立たせたいポイント,そのときの照明具合によって,同じ場所でもまったく違った見え方になります。
そのためか,皆さんそれぞれにこだわりの一枚を撮影されるために時間を使っていただいていた印象です。インスタレーション(空間展示)としては最高の反応をいただけたと思っており,力を入れたかいがありました。
またフラワーアートと,アイドルたちからの音声をあわせた「Message for "YOU"」も反響は大きかったですね。シンプルに花を使った表現がとても好きというのもあるのですが,メッセージへの没入感を上げるために視覚効果として花を取り入れました。
――開催を経て気づいた本展示会の意義や手応えがあれば教えてください。
H.A.氏:
考えてみれば当たり前ではあるのですが,過去と未来はつながっているということにあらためて気づく展示会でした。
過去の積み重ね,良き記憶があるからこそ,まだ見ぬ未来に思いを馳せることができる。さらなる輝きを期待することができるのだと。
そういった意味で,今回の展示会は,過去への追憶をテーマとするものではありましたが,未来に向けた取り組みとして大きな意義があったように思います。ご来場いただいたお客さまの笑顔を見たときにその手応えを感じました。
――最後に,展示会に足を運んだ方々,そして転校生・プロデューサーの皆さんへメッセージをお願いいたします。
H.A.氏:
このたびは「あんさんぶるスターズ!!」10周年展示会「Bright me up!!」にお越しくださり,誠にありがとうございました。
これは展示会のイントロテキストでも書いたのですが,「転校生・プロデューサーの『皆さま自身の中にある輝き』が,より一層輝くための一助になれば」という願いを込めて制作しました。
同じ作品を見ていても,どのエピソードに胸を打たれたか,どのアイドルに惹かれたか,もちろん,皆さま一人ひとり感じ方は異なります。その輝きは皆さま自身のものです。
それらすべての輝きに対して,しっかりアプローチできる展示会にできていたでしょうか。もしそれができていたなら,それ以上に嬉しいことはありません。
「あんスタ」はまだまだ続いていきます。10年はもちろん大きな節目ではありますが,落ち着きのないあんスタくんのことです,きっと息つく間もなく進み続けていくことでしょう――。
この先もまた,一緒に歩んでいっていただけますと幸甚に存じます。
We will keep shining brightly!!
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(C)2014-2019 Happy Elements K.K
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4Gamer 女子部(仮)




















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