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日本のテレビ番組にも登場した「レジーといとこ+科学者[×2]=この世の終わり!?」は,80時間分ものコンテンツが盛り込まれたタイトルとして開発中[BitSummit]
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「レジーといとこ+科学者[×2]=この世の終わり!?」公式サイト
「レジーといとこ」は,16000世紀の遠い未来からやってきたプヨプヨな,トマトのようなキャラクター「レジー」が重力を操りながら活躍する横スクロール型のプラットフォームアクションだ。レジーのいた未来世界は,万有引力の法則といった科学知識が何かの理由で失われてしまったために滅亡の危機に瀕しており,それを防ぐため,緑色の「いとこ」(名前はないらしい)や,18世紀の大科学者アイザック・ニュートン博士,そして,高性能AIとハイテクを搭載した自動車「カー・セーガン」と共に,さまざまな時代を旅しながらステージに挑んでいく。
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大きな特徴となるのが,「マルチグラビティスイッチ」という重力操作システムで,右トリガーボタンで重力の方向を瞬時に切り替えることで,天井やプラットフォームなどを逆さまになった状態で移動できるというもの。
操作は少しトリッキーで,天井やプラットフォームのない場所で重力を切り替えると,レジーが浮遊してしまう。程度が過ぎると,重力制御が不能な状態になって飛んでいき,ライフを1つ失うのだ。そのため,どこまで飛んで敵や敵の攻撃を交わすのかといったタイミングを見計らいつつ,プレイしていくことになる。
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敵のクリーチャーは,「スーパーマリオブラザーズ」のように,上から踏みつけることで倒せる。ゲームデザインを担当するフランク・ガルシア(Frank Garcia)氏によれば,最近の数か月のうちにゲームシステムはチューンナップされており,例えば重力操作と敵の踏みつけを繰り返し,長時間にわたって地に足を付けていない状態を維持することで「ファイアーモード」が発動し,レジーに火がつき,空中を浮遊しながら移動ボタンだけでプレイできる。
さらに「ファイアーモード」を続けると,「フリーザモード」(おそらく,正式名称ではない)に入り,レジーの体が触れるだけで敵を倒せる無敵状態になる。
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ステージをクリアすると,クリア時間や成果などによってメダルを獲得することができる。チョコレート(色のことなのか,チョコでできたメダルなのかは不明)以上,3つか4つの段階に分かれた異なる色のメダルが手に入るとのこと。フランク・ガルシア氏によれば,「15時間ほどのプレイ時間を想定していたけど,全メダルの獲得やシークレットをすべてアンロックしようとすると,80時間ほどは遊べるはずだ」と満足そうに語った。
今回のデモでは,水没した16000世紀の研究室のような後半のステージを舞台にしたボスファイトも見せてもらった。巨大なアンコウのボス「ジョルジ」が水中から飛び上がるので,タイミングを計り,急所であるヘソに頭突きするという展開だ。
「タイムライン」と呼ばれる時間軸は10種類ほどあり,それぞれが,最後にボスキャラが待つ5つのステージで構成されているようだった。
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今回の出展ではCo-opモードもプレイ可能になっており,レジーと「いとこ」を同時に操作できた。2人のキャラクターが離れすぎた状態で一定時間が経過すると,画面が分割し,プレイし直すことになる。これは,一緒にプレイするというコンセプトを強調するためだという。
途中,狭いトンネルでクリーチャーに出くわすシーンもあったが,ジャンプで倒せない場合,地面に潜ってやり過ごすというシーンが面白かった。髪の毛というかヘタというか,その部分だけが地上に出ているのだが,これを見る限り,レジーたちはトマトではなく,カブか大根のような根菜なのかもしれない。
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ガルシア姉弟は昨年末,テレビ東京のバラエティ番組「YOUは何しに日本へ?」で「BitSummit Drift」のために来日した際の模様が放映された。以来,日本での知名度も上がったようで,Steamのウィッシュリスト登録者も増えているという。
また,この番組がきっかけになったのか,イギリスでも活動する日本人の新鋭映画監督,川俣正志(カワマタマサシ)氏の要請を受け,現在制作中のひきこもりを主人公にした長編映画に「レジーといとこ」が登場することになったそうだ。
会場で,プログラミング担当のグロリア・ガルシア(Gloria Garcia)氏から「私たちの11番めの仲間なの」と紹介されたのが,翻訳者であり海外コーディネーターの真鍋昭子さんだ。
「ゲームは,若い頃にスペースインベーダーで遊んだだけ」と話していたが,「YOUは何しに日本へ?」を一緒に見ていた孫が「遊んでみたい」と言ったことで,一念発起して「レジーといとこ」への関わりを求めてdegoma.gamesにコンタクトを取ったという。
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メディアに取り上げられた効果は今回のBitSummitにも表れており,昨年は国家パビリオンでの展示だったこともあってか,来場者にはなかなか注目されなかったが,今年は,来場者がひっきりなしに立ち寄り,小さなノートPCでのプレイを楽しんでいた。操作に慣れるまでは少しハードなゲームかもしれないが,その割に子供連れが多かったのは,「レジーといとこ」の魅力を物語っているのかもしれない。ブースの一角には,レジーの大きなポップが飾られていた。
グロリア・ガルシア氏によると,ゲームプレイ部分などは「90%が完成している」とのことだが,現時点では「良いパブリッシャ」がまだ見つかっておらず,ムービーシーンの制作にも手間取っていることなどから,発売時期は2026年初頭へずれ込むとのこと。
グロリア氏は「ゲームの面白さやコンテンツ量から「“小さなインディーゲーム”がAAレベルのクオリティになったと胸を張れる」と語っていた。今後の展開に注目したい。
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「BitSummit the 13th」公式サイト
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