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勇者を妨害……ではなく成長させよう。開発中の「Welcome to the Dungeon」は,勇者見守り系ダンジョン運営ゲームだった[BIC2025]
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印刷2025/08/18 17:52

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勇者を妨害……ではなく成長させよう。開発中の「Welcome to the Dungeon」は,勇者見守り系ダンジョン運営ゲームだった[BIC2025]

 2025年8月15日〜17日に韓国の釜山で開催された,インディーゲームイベント「BIC Festival 2025」のStudio baekbrosブースに,ストラテジーゲーム「Welcome to the Dungeon」が出展されていた。

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 本作は,魔王城のダンジョン設計者となったプレイヤーが,ダンジョン内にモンスターやオブジェクトを配置していくダンジョン運営ストラテジーだ。
 ドット絵で表現される2Dダンジョンに,懐かしいレトロなBGM。「なるほど,やってくる勇者を撃退していくゲームのリスペクトだな?」と,ほとんどの人は思うだろうが,実はその逆。ダンジョンにやってくる勇者が計画どおりに成長していくかを見守りながら,最終目的地まで導くのを目的としている。

てっきり魔王が勇者を撃退するのかと思いきや,実はその逆。なぜそんなことをするのかは謎だが……この魔王,実は勇者に倒されたいのだろうか
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 筆者としても,古くは「ダンジョンキーパー」,そして「勇者のくせになまいきだ」などの影響を受けたタイトルかと思っていたが,本作を1人で制作しているBaek Jihyeon氏によると,とくに直接的な影響を受けたものではないという。元々作っていたパズルゲームに,勇者やダンジョンといった要素を追加した結果,今の形になったのだそうだ。

大学で3Dアートを学んだのち,卒業後に本作の制作を始めたというBaek Jihyeon氏。基本的には1人で制作しているが,グラフィックスなどは外部に協力をお願いしているという
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 ゲームを開始すると,まずステージ上に勇者のスタート地点とゴールとなる扉が表示され,そして勇者が移動するだろう想定ルートが示される。その経路上に,手持ちのオブジェクトを配置すればゲームスタート。勇者が進行を開始する。
 オブジェクトには最大HPを上昇させる女神の像,回復ポーション,ダメージ床(スパイク),モンスター,宝箱などさまざまなものがあり,なかには複数のオブジェクトがセットになったものも存在している。「これをここに置くと,こっちが置けない」なんてこともママあるもので,つまりはスペースの限られるダンジョンに,いかにオブジェクトをうまく配置するかが問われる,まさにパズル的な思考が要求される間取りなのだ。

オブジェクトは回転させて設置も可能
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像など一部のオブジェクトを勇者のルート上に配置すると,それを回避する新しい想定ルートが表示される。つまり遠回りさせ,より多くを経験するよう成長を促すのだ
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 ところで,勇者を見守るといいつつ,なぜ床に罠なんて配置するのだろうか。モンスターは倒せば経験値が得られるのでまだ分かりやすいが……と思っていたら,床でダメージを受けることでも経験値は得られる。なるほど,勇者に試練を与えることが重要なのだ。

勇者は移動先にある,周囲1マスのオブジェクトに対してイベントを発生させ,そのタイミングに経験値を獲得する。床の罠は踏んだときにイベント発生となるが,経験値が得られるのは同じだ
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 安全に誘導したいなら,モンスターと遭遇させなければいいのだが,それでは成長が遅れてしまう。勇者の成長は次の部屋に引き継がれ,奥に進むほど戦闘は厳しくなるので,成長が足りていないと,当然苦しくなってしまう。いずれたどり着くだろう,魔王にだって勝てるはずもない……だろう。
 ただ闇雲にオブジェクトを配置し,イベントを発生させればいいわけでもない。イベントの順番を考えないと,例えばポーションを飲む前に,戦闘で力尽きることだってあるのだから。

イベントにも優先度もあるので注意が必要だ。例えばモンスターとの戦闘後にポーションを飲みたいのに,勇者の範囲に両方が存在すると,先にポーションを飲んでしまう。ちなみにレベルアップ時もHPが回復するので,それも考慮すべきだ
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 また配置すべきモンスターが,その時点では強すぎて勇者が勝てないこともあった。何か方法があるかもしれないが……そういうときは,あえて勇者が行かない場所に置いて,戦闘を回避させるのが正解なのかもしれない。

ゴブリンを進行ルートに配置してみたら,意外と強くて相打ち。攻略に失敗してしまった……
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 なお勇者が倒れると,その部屋の入口で蘇生されることになる。これはハートの残り回数だけ可能で,つまりは残機である。このとき経験値や最大HPの一部は死体に残ってしまうので,次はその回収も想定してオブジェクトを配置しなければならない。ただし,この死体にも配置の判定があるので,微妙に邪魔になるのがパズルとして面白い。

いっそのこと,ゴブリンは端っこに寄せて突破してみようか
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 こうして無事扉まで到達できれば,その部屋における配置が評価され,報酬としてGoldが獲得できる。

経験値効率や成長率の評価が低めなのは,おそらくまだ序盤だからだろう。総合評価は最高評価なので問題はなさそうだ
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獲得したGoldを消費すれば,宝箱に何が入っているかを確認できる。空箱でも勇者が開ければ経験値になるので,まったくの無駄にはならない。しかし,もしミミックなら……勇者が弱い時分は触らせないほうがいいだろう
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ステージが進むと,配置するオブジェクトが多く,かつ形状も複雑になってくる。この自動販売機は3種のアイテムが購入できるものだが,何を買うかは勇者次第である
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 Baek氏によると,来年にはデモ版の配信に漕ぎつけたいそうで,その後はリリースに向けて開発の規模を拡大したいとのことだった。なお今回のデモ版では,勇者を出口に導くのみだったが,将来的には門番やボスキャラの導入も計画しているという。ただ品質重視の開発方針とのことで,正式リリースを急ぐつもりはないとも話していた。おそらく動きがあるのは来年になるだろうが,続報に期待したいところだ。

Steamには,すでにストアページが用意されている。ゲーム画面を見て分かるとおり,日本語もサポート予定だ。なお現時点では,翻訳にはChatGPTを用いているとのこと
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