
連載
月刊ブロックチェーンゲーム通信 第22号。今回の分析ターゲットは「FIFA Rivals」
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なんか最近ちょっと流行りつつあるかも……? ということは知っていても,どんなタイトルがあって,どういうもので,どれくらいの人が遊んでいて,中では何が行われているのか,実際にプレイしてみないとさっぱり分からないのが,ブロックチェーンゲームです。
なのでこの連載では,毎月のブロックチェーンゲームのユーザー数や取引高ランキングの動向,そのとき話題になっているブロックチェーンタイトルの様々な分析データなどをdouble jump.tokyoが作成し,まとめて皆さんに紹介します。前回は「TOKYO BEAST」(PC / iOS / Android / BROWSER)を深掘りしましたが,今回は「FIFA Rivals」(iOS / Android)を紹介します。
いやいや私はもうだいぶ詳しいから説明なんか要らないよという人は,詳細版のマンスリーレポートだけでもぜひご覧ください。いま現在のブロックチェーンゲームの流れを知るためには,大いに参考になるはずです。
【2025年8月】BCGマンスリーレポート(double jump.tokyo)
「月刊ブロックチェーンゲーム通信」記事一覧
ブロックチェーンゲームのユーザー数ランキング
順位 | タイトル | ジャンル | MAU | 先月比 |
1 | World of Dypians | MMORPG | 394万 | +36% |
2 | Hot Spring | シミュレーション | 186万 | -0.05% |
3 | Kawaii Puzzle | カジュアルパズル | 178万 | +81% |
4 | Pixudi | ボードゲーム | 168万 | -22% |
5 | Archer Hunter | アクションRPG | 137万 | -2% |
※DappRadarから引用(2025年7月28日時点)。なおユーザー数は,各タイトルに関連したブロックチェーンネットワーク上でのユーザーアクティビティをもとにカウントされています。ブロックチェーンに関係のないアプリ内でのアクティビティなどはカウントされていないので,ご了承ください。
「Kawaii Puzzle」はSei Network上で展開され,Nika Labsの支援を受けた「カジュアルパズル×お部屋デコレーションシミュレーションゲーム」です。プレイヤーはデザイン依頼を完成させ,テーマ別の家具コレクションをアンロックし,ドラッグ&ドロップの操作で個性的なスタイルの部屋を作り上げていきます。
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「Kawaii Puzzle」で展開される「Exclusive IP NFT」は,Nika Labs独自のIPと連動したプレミアムNFTで,美的価値とゲームプレイ特典を兼ね備えた特別なデジタル資産です。
限定クエストや特別施設,希少報酬などを解放できるほか,将来的にはNika Labsの他タイトルでも利用可能とされ,外部マーケットでも高い価値を持つコレクタブルNFTとして位置づけられています。
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「Kawaii Puzzle」公式サイト
ブロックチェーンゲームの取引高ランキング
順位 | タイトル | ジャンル | 取引高 | 先月比 |
1 | Axie Infinity | TCG | 1047万ドル (約15億5051万円) |
-3% |
2 | Moto DEX | レース | 352万ドル (約5億3616万円) |
+0.2% |
3 | Alien Worlds | シミュレーション | 183万ドル (約2億7104万円) |
+162% |
4 | FishWar | カジュアル | 132万ドル (約1億9550万円) |
+123% |
5 | Pixels | シミュレーション | 127万ドル (約1億8810万円) |
+27% |
※DappRadarから引用(2025年7月28日時点)。取引高ランキングは,各ゲームのNFTや暗号資産に関連したブロックチェーンネットワーク上のアクティビティを元にカウントされています。ブロックチェーンに関係のないアプリ内でのアクティビティなどはカウントされていないので,ご了承ください。
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Alien Worldsには,そこから派生したモバイル用のタイトル「Mayhem: Alien Worlds」もあります。2025年7月にベータ版が公開され,マルチプレイヤーのターン制シューティングゲームとなっています。Alien Worldsの世界観やキャラクター設定を活用して,ゼロから構築されているようです。
Alien Worlds本編ではプレイヤーがNFT収集やトークンTrilium(TLM)の採掘で宇宙世界を探索しますが,Mayhemはより一般ゲーマー層にも訴求するカジュアルな対戦型ゲームとして企画されており,Alien Worldsメタバースへの新規ユーザー呼び込みも狙いとしています。
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FIFA Rivals
2025年6月13日にiOSとAndroidでグローバルリリースされた「FIFA Rivals」は,FIFA(国際サッカー連盟)公式ライセンスによるモバイル向けサッカーゲームです。
ジャンルはリアル志向のシミュレーションではなくアーケードスタイルのサッカーゲームで,短時間で楽しめるカジュアル寄りのプレイ感が特徴で,基本プレイは無料(Free-to-Play)で提供されています。
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FIFAがEAとの提携を終了した後に送り出した新しい公式サッカーゲームであり,FIFA公式ライセンスの下,実在のスター選手やチームが登場する点も特徴で,複数年にわたる契約により将来的なFIFAワールドカップなどの大型イベントもゲーム内で扱われる予定です。
リリース直後から大きな注目を集め,サービス開始6週間でダウンロード数100万を突破する快挙を成し遂げました。この100万ダウンロード到達はMythical Gamesが手掛けたタイトルの中で最速記録となりました。
開発元のMythical Gamesは,ブロックチェーン技術を活用したゲーム開発で知られており,以前にはNFL(米プロフットボール)題材の「NFL Rivals」やパーティゲーム「Blankos Block Party」などを手掛けています。
・ゲーム概要
本作のゲームサイクルは主にモバイルアプリで進行し,「1. 選手カード入手」→「2. チーム編成・強化」→「3. マッチング(PvP)」→「4. バトル」→「5. 報酬獲得」を繰り返して,より上位のリーグやイベントを目指す設計となっています。誰でもプレイできるカジュアルな操作性と短時間マッチ設計が特徴で,ゲームモードは大きく分けてリアルタイム対戦(PvP)とシングルプレイ(PvE)が用意されています。
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・ブロックチェーンコンテンツ
一部の選手カードは,Mythos Chain上のERC-721準拠NFTとして実装されており,最大レベルに育成したカードはNFTとしてミント(発行)可能です。ミントにはゲーム内で獲得できる「バウチャー」と呼ばれる権利アイテムが必要で,一定の育成とゲーム内リソースを投入した証としてNFT化が許可される仕組みです。
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FIFA Rivalsの公式NFT取引はMythical Games社の「Mythical Marketplace」上で行われます。Mythical Marketplaceは同社が提供する統合マーケットプレイスで,FIFA Rivalsを含むすべての対応ゲームのNFTを売買できるプラットフォームです。
マーケットプレイスを利用するには,FIFA RivalsのゲームアカウントとMythicalアカウントの連携が必要で,連携後にNFTアイテムがマーケットプレイス上のインベントリに表示されます。また,ゲーム内メニューからMarketplaceやInventory画面へ遷移できるようになっています。
売買対象のNFTは選手カード以外にも存在します。ゲーム内で入手できる装備品やアイテム(Gear)もNFT化されており,マーケットプレイス上では「Gear」「Player」「Fragment」といったカテゴリで多様なアイテムが出品されています。例えばadidasとの提携による限定ユニフォームなど装備系アイテムや,イベント限定の記念コレクションもNFTとして取引可能です。
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・$MYTH
本作は,Mythos Chainのネイティブトークン「MYTH」が本作と連動しています。MYTHはMythos Chain上の取引手数料の支払い,ステーキング,ガバナンス,NFT 取引などに使用されますが,FIFA Rivalsでもマーケットプレイスの決済通貨として機能します。
FIFA Rivalsで稼ぐ場合,あくまでNFT取引が収入源であり,通常プレイではゲーム内通貨やアイテム報酬が中心です。そのためPlay-to-EarnではなくPlay-and-Own(遊んで資産を所有し,必要に応じ売却して収益化)という設計となっています。
FIFA Rivalsがローンチされて以来,50万人の新規ホルダーが増えたことが発表されています。
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・オンチェーンデータ
オンチェーンデータを見ると,月次でトランスファーやミントなどNFTに関連したアクティビティを行ったユーザーが約7万3000人,NFTの購入者が月次で約4000人,直近ではNFTの発行数が増加しており,デイリーで1万人以上がNFT発行する日も確認できました(2025年8月時点)。
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・まとめ
「FIFA Rivals」はFIFA公式ライセンスを持ち,従来のモバイルゲームとしての遊びやすさ(Web3要素を切り離して提供)を兼ね備えており,より幅広いユーザー層へのリーチが可能なタイトルだと考えられます。
今後のアップデートやイベント展開,そしてWeb2ユーザーの取り込み動向について注目されています。
【2025年8月】BCGマンスリーレポート(double jump.tokyo)
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